「2020年野球書店大賞」決定!

忖度なし! 「野球書店」店主が2020年に読んだ野球本の中で一番面白かった一冊を勝手に選定!大賞1作、次点4作を勝手に発表いたします!

【大賞受賞作】

「サラリーマン球団社長」

(清武英利/文藝春秋)

阪神、広島という当時の「二大低迷球団」の改革、立て直しに奔走した野球素人の「サラリーマン球団社長」2人の活躍を、彼らと同時期に巨人の球団代表を務めていた清武英嗣氏が描くノンフィクション。
第一章では千葉ロッテの球団社長、瀬戸山隆三がオーナーに日本一の報告を行った席上で「そんなことはどうだっていい!赤字はどうなるんだ!」と罵倒される場面があります。これは球団社長の大変さを物語る象徴的なシーンです。このシーンにゾクゾクして、一気に最後まで読んでしまいました。
お金がないなりに知恵と足と情熱で球団立て直しに奔走した広島の鈴木清明。旧態依然とした球団、本社に対し、一人改革に奔走した阪神の野崎勝義。
これはプロ野球版「半沢直樹」!
面白すぎる!
プロ野球ファンはこれを読まずして新年を迎えるべからず!

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副賞:FB広告出稿(野球書店が自腹で年末年始、FBに広告を出稿してこの本を宣伝します)

【次点作品】

「金足農業、燃ゆ」

(中村計/文藝春秋)

爽やか、青春、感動、涙ー
そういった安易なテンプレートに高校球児をハメこみたがるスポーツメディア。
あの夏の金足農業もまさにそうでした。しかし、本当の彼らはそんなテンプレートに収まるはずもない、時に指導者にもケンカを売る、一筋縄ではいかない、熱く、泥臭い、クソガキたちでした。
宗教とも揶揄される野球部。時代錯誤のハードな練習に投手の酷使。しかし周囲の雑音を本人たちは気にしない。なぜなら「それが金農だから」。
絶対に金農で野球をやりたくないし、息子を金足の野球部には絶対に入れたくない。でも応援はしたい!
ステレタイプな高校球児像を蹴散らす、痛快ノンフィクション作品です。

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「詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間」

(長谷川晶一/インプレス)

多くのプロ野球ファンの脳裏に「面白かった日本シリーズ」として記憶されている、92、93年のヤクルトvs西武。
野村克也、森祇晶をはじめとした両チームの監督、コーチ、選手たち50人の証言をまとめ、2年に渡った日本シリーズ全14戦を様々な視点から振り返っています。
「野球ってこんなに奥が深いのか!」「日本シリーズってこんなにレベルの高い攻防をしているのか!」改めてそう感じさせてくれました。
近年の日本シリーズがあまりにも面白くないので、「日本シリーズかくあるべき」という警鐘を鳴らす一冊です。

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「まかちょーけ 興南 甲子園春夏連覇のその後」

(松永多佳倫/集英社)

甲子園で煌びやかに輝いた、興南高校の選手達はその後どんな人生を歩んだのか? 沖縄に移住し、彼らを高校時代から取材している作家の松永多佳倫氏が当時の主力選手達を追った一冊。
大学、社会人でイップスになった者、期待されながらレギュラーにもなれなかった者、大学在学中に公認会計士試験に合格した者、イギリスに留学して難民問題に取り組む者、4浪して国立大学歯学部に合格する者。
甲子園で春夏連覇しようが、高校野球は人生の通過点に過ぎない。そこで燃えるつきるなんてあり得ない。本気で甲子園を目指したからこそ、どんなことにだって頑張れる。読了後にそんなことを思いました。
「あとがき」まで含めて最高に面白い一冊です。

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「あのプロ野球選手の少年時代」

(花田雪/宝島社)

日本を代表する6選手、秋山翔吾、前田健太、柳田悠岐、菅野智之、山崎康晃、鈴木誠也の小・中学時代はどんな野球少年だったのか? 当時の監督、コーチ、チームメイトなどから証言を集めた1冊。
野球ファンはもちろん、学童野球に携わる全ての大人に読んで欲しい。そして柳田のこの言葉を噛み締めて欲しい。
「少年野球で一番大切なのは、子ども達を笑顔にすること。いかに楽しめる環境を大人が作るか。教えるよりサポートするくらいの方が少年野球には合っていると思う」
この本を読んでいない大人は子どもに野球を教える資格がない!
そんな風に思えた一冊です。

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