これまで読んできた野球本の中から特に印象に残った「ことば」、考えさせられた「ことば」などを紹介します。
学校の中には女子生徒との交際に反対する先生もいます。よそ見をしないで野球に専念すべきだという意見なのですが、私は「女の子にラブレターの一つももらえないようじゃ 野球も上手くならないですよ」と、やんわり牽制します。
その子にカッコいいところを見せたいと思ってファインプレーやホームランを打ったりする。彼女が力を与えてくれるわけで、選手にも張り合いが出る。これは大きなプラスではないか。それぐらいの受け止め方でいいんじゃないかと思うんです。
(小倉全由/日大三野球部監督)
【掲載されている本】
「お前ならできる」
(著者:小倉全由/出版社:日本文芸社/価格:1296円)
広陵高校の中井哲之監督と並んで、店主の大好きな小倉全由監督の本からの言葉です。全国優勝を目指す強豪校の監督でありながら、その考え方がとても柔軟で時代の流れやいまの時代の子どもたちの気質にあわせた指導、教育をされている印象です。
また、本書の中ではこんなことも言っています。
「(寮の中に)エロ本を持ち込んだりする選手がいたりする。その時は頭ごなしに叱ると反発します。高校生が性に興味を持つのはごく自然のことですから。だからこう言います。『おれも男だから、こういう本を見たい気持ちはわかる。見たければ、いくらでも見ていい。だが、俺が部屋に入ったときにそこいらに置きっ放しだったら承知しないぞ』。モラルだけは守れよ」
なんだかもう、小倉監督がお釈迦様に思えてきます。
自分は野球部の監督である以前に教師であり、子どもたちは選手である以前に生徒である。
この本を通じて小倉監督からそのようなメッセージが発せられているように思いました。この本を読まれたら、「うちの子を小倉監督に預けたい」と多くの方が思われると思います。未読の方はぜひお読みください。
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