川崎憲次郎
青志社
1430円
野村克也さん
ノムさんが遺した心を鍛える53の習慣!
万年Bクラスのチームを常勝軍団にまで引き上げた野村マジックとは何か
門外不出「野村ノート」を編集!
今後のあなたの人生において〝騙されたい言葉〟がここにある
元気なお姿を拝見してから、わずか2カ月足らずで訃報を聞くことになり、僕自身、心の整理がついていない部分もあったのですが、ヤクルト時代、連夜の様に開かれていたミーティングにおいて、野村さんがホワイトボードに書き込んでいた数多くの言葉をメモした、当時のノートをもう一度読み返してみることにしました。
改めて、野村さんの言葉に触れてみると、当時Bクラスが当たり前だった、弱小球団であったヤクルトスワローズを、わずか数年で常勝チームに変身させた理由が、よく分かる気がします。
野村さんが、僕ら選手に強く求めたのは、まず「考える力」を養うことでした。打球を遠くへ飛ばす、速い球を投げる、塁間をアッという間に駆け抜けるといった「野球における目に見える力」がライバル球団の選手より劣っていた僕らが、ペナントレースを勝ち抜くためには、「目には見えない、考える力」を磨くしかなかったのです。(略)
今回、本書のタイトルを『もう一度、ノムさんに騙されてみたい』としたのは、半ば騙されたと思って、ノートに書き留めた野村さんの言葉を実践した結果、最多勝のタイトルも取れた僕自身、そして格段に強くなったチームのことを、再び多くの人々に知ってもらいたい、という気持ちを込めたからです。
「変化を恐れない」、「プロセスを大切にする」、「常に準備を怠らない」、「自分のためでなく、人のために一生懸命に努力する」といったことを骨子とする、野村さんの考え方を示した野村ノートは、プロ野球だけでなく、この社会のあらゆる仕事、もっと大きくいえば人生にも、素晴らしい循環をもたらす哲学書でもあると、確信しています。
著者 川崎憲次郎「まえがき」より
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