「起死回生:逆転プロ野球人生」(2024/2/17)

「起死回生:逆転プロ野球人生」表紙

中溝康隆
新潮社
968円

読んでるだけでワクワクする目次。中溝さんのすごいところ、本人に取材することなく、現場に赴くことなく圧倒的な過去資料と向かい合い、それを圧倒的な脳内データベースと掛け合わせ、ユーモアを振りかけて、「野球エンターテイメント」作品に仕上げていること。毎度著作を読みながら「すげーな、どうやってこんな過去発言を探してきたんだろう」と関心してしまいます。
この本、まだ読んでいませんが、買ったら真っ先に読みたいのは第二章の「本原正治」のところ。あれは1986年だったか、巨人の二軍が我が故郷・大分で試合をしたのですがそのときに本原が完封勝利。子どもながらに「こんなすごいピッチャーでさえ巨人では1軍に上がれないのか」と変に巨人の投手陣の厚さに唸らされた覚えがあります。だから巨人で芽が出なかった本原がトレード先のダイエーで活躍したときは嬉しかった。そんなことを思い出しつつ、ページをめくりたいなと思います。

【目次】
第一章 泥まみれの転身
1.サウスポーは二度死ぬ――遠山奬志
2.早すぎる現役引退とWBC優勝――栗山英樹
3.14年目の初勝利――野中徹博
4.戦力外から2億円プレーヤーへ――山本和範
5.その野球人生は革命だった――野茂英雄

第二章 「俺はもっとやれる」――運命を変えた移籍
1.「巨人の三軍」「50万円移籍」からの逆転――本原正治
2.「二軍の帝王」の覚醒――吉岡雄二
3.「古田の影武者」がリーグを代表する捕手に――野口寿浩
4.二浪の新人がWBCの参謀となるまで――城石憲之
5.「代打逆転サヨナラ満塁優勝決定弾」までの軌跡――北川博敏
6.「勝負弱い虎のエース」が「奪三振マシーン」に――野田浩司
7.数合わせの男がブルペンの救世主に――橋本武広
8.19歳でのトレードからの大逆転――西山秀二

第三章 古巣へのリベンジ
1.「悲劇のヒーロー」の球史に残る大リベンジ――小林繁
2.「捕手としては終わった」男が華麗にカムバック――中尾孝義
3.「巨人に捨てられた」一匹狼の逆襲――西本聖
4.「星野監督を見返す」遅咲き野球人生――矢野燿大
5.虎の便利屋から竜の救世主へ――関川浩一

第四章 「野村再生工場」に来た男、去った男
1.「野村再生工場」の最高傑作――田畑一也
2.ID野球を吸収してメジャーへ――吉井理人
3.「野村ヤクルト」のエースから戦力外、そして劇的復活――西村龍次
4.「仰木マジック」で開花したサイド右腕――鈴木平
5.ノムさんに信頼された代打職人――大野雄次

第五章 最後の「舞台」を求めて
1.「巨人ドラ1」が球界屈指のリリーバーに――吉田修司
2.新人王が球界最年長投手へ――長冨浩志
3.33歳の新天地で劇的復活――鹿取義隆
4.「いぶし銀」が輝いた新天地――奈良原浩
5.30代半ばで球速アップ、最多登板――香田勲男
6.元本塁打王が39歳で2000本安打達成――大島康徳
7.最年長最多勝を果たした「アイアン・ホーク」――下柳剛

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