「新イチロー論 いまを超えていく力」

・張本勲
・青志社
・972円

内容紹介

「あっぱれ! ありがとう」
イチロー引退緊急出版!

〝喝! 〟のハリさんがイチローのその凄さに迫った!

一打一生
極めた男たちが時代を超えて共有する活路の法則
保存版引退会見完全収録

「ハリ、えやろ」
「ええですね」
いまから30年近く前、初めて「鈴木一朗」を見たときの、私とオリックス・ウェーブ監督だった仰木彬さんとの会話である。
当時、私は現役を引退して野球評論家。親しくしていた仰木さんがオリックスの監督に就任した直後のことで、
「ええ男がおるんや。二軍から一軍上げたんや。いっぺん見てくれんかい」
そう言われ、日時を決めて私は大阪の球場に出かけたのだが、バッティング練習を一目見て、打撃センスの素晴らしさに舌を巻いたのが昨日のようだ。(略)

2019年3月21日深夜、急遽、開かれた引退発表の記者会見でイチローは言った。
「誰かの思いを背負うのはそれなりに重いこと。そうやって一打席一打席立つことは簡単ではないんですね。だから、凄く疲れました」
真摯に語るイチローの言葉を聞きながら、「いまを越えていく力」という言葉が脳裏をよぎった。夢と目標を遠くに見据えつつ、イチローは「いま、いま、いま」という目前のハードルを果敢に飛び越え、偉業を成し遂げた。その秘訣は何なのか、何がイチローをそこまで駆り立てるのか、どうすればモチベーションを保ち続けられるのか。

イチローの生き方、処し方、そして野球哲学は、私たち野球人のみならず、一般社会人にとって大いなる参考になるに違いない。前著『イチロー論』は進化の過程にあるイチローを俎上にして書いた。本書はそれに加え、引退というゴールにたどりついたイチローを全角度から分析し、大幅に加筆した。
蝶はサナギが変態して、あの美しい姿になって中空を飛ぶ。だがイチローはサナギが蝶になったのではない。最初から美しい蝶が大きく成長し、羽ばたいたのである。超一流と呼ばれるアスリートがたどる道であり、本誌を一読すれば、イチローを不世出の超一流と呼ぶ理由の本質がわかっていただけるものと確信する。

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