「1000回言って伝わらなければ、1001回言う」(荒井直樹/前橋育英野球部監督)

1000回言って伝わらなければ、1001回言う

これまで読んできた野球本の中から特に印象に残った「ことば」、考えさせられた「ことば」などを紹介します。

ここ最近、毎日のように伝えられる高校野球や教育の現場での体罰。
時に体罰は必要だとする意見、いかなる場合でも体罰は絶対にダメだとする意見。
どちらかの意見を「正解」と決めるのはなかなか難しい。
しかし、今回紹介する『ライバル』(池田書店)の中に出てくる前橋育英野球部荒井直樹監督の

1000回言って伝わらなければ、1001回言う

という「ことば」は、生徒、選手たちと日々向き合う教師、監督にとってもっとも必要とされるものではないだろうか?
体罰問題に対する「じゃあ、大人は子供に対してどすればいいの?」に答えがあるとするならば、この「ことば」が一番答えに近い気がする。

荒井監督は本書の中でこんな名言もさらりと残している。

大人が子どもを大事にすれば、子どもは下の学年を大事にする
大人が子どもを締め上げれば、子どもも下に厳しくあたるようになる。

甲子園に出て優勝することは目標ですが、目的ではない。
私はウチの生徒を「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせる大人に育てたいんです。その上に野球があると思っています。

こういった「ことば」が綺麗事に聞こえないのは2013年夏の甲子園で全国制覇もしているという泣く子も黙る結果を残しているからだろう。

こんな監督がいる野球部なら息子を預けたいなと、親として素直に思う。
息子、まだ2歳だけど。

掲載されている本

「ライバル 高校野球 切磋琢磨する名将の戦術と指導論」

(編集:谷上史朗/出版社:池田書店/価格:1296円)

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